単位のはじまり
ある本に、最初に誕生した単位は「時間(時刻)」だとする説があると書かれていました。私は、目に見える「長さ」や「広さ」だと思っていたのですが、目に見えない「時間」だと知って、驚きました。長さの方が比較しやすく、測定もしやすいのに、なぜ時間なのか考えてしまいました。
「日」。1日、2日、3日…。太陽が昇って明るくなり、沈んで暗くなる一日。あるいは、お月さんが日に日に形を変える現象を見てなのか。確かに時間が大昔の最初の単位と考えられたのかも知れません。「月」も周期的に新月から満月へと変わっていきます。太陰暦です。「年」。星空の年周期に気がつけば、1年が過ぎたことがわかります。草木の自然現象にも、季節は周期的にめぐることに気がついたことでしょう。
私が、なるほどそうかも知れないと考えたもう一つの理由は、「日、月、年」には「0」がないからです。数直線には、原点の0があります。基準点を示します。でも、9月30日の次の10月の始まりは、10月1日です。10月0日ではありません。12月の次の月は0月ではなくて1月です。紀元前1年の次の年は紀元0年ではなくて、紀元1年です。大昔は「0の概念~起点として~」がなかったので、すぐ1から始めたのでしょう。
ということで、最初に誕生した単位は「時間」だとする説は間違いではないのかもしれません。